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圧迫骨折のリハビリは?自宅で行える簡単エクササイズ

圧迫骨折は高齢者に多い背骨の骨折です。

骨折を起こすとしばらく安静にしなければならないため、高齢者の場合はその後に起こる筋力の低下や体力面の低下などの二次的な障害にも注意しなければなりません。

病院などでリハビリを行ってもらうのも大事ですが、それよりも自宅で行うリハビリの方が重要でより効果が期待されます。

今回は自宅で行える圧迫骨折のリハビリ方法についてご紹介していきます。

圧迫骨折のリハビリの考え方

まず、圧迫骨折のリハビリを考える上で重要な点はなんなのかを考えてみましょう。

それを考える上で圧迫骨折の特徴を捉えていくと、「高齢者に多い」「骨粗しょう症と関係がある脆弱性(ぜいじゃくせい)骨折」「背骨がつぶれる変形による体幹機能の低下」などが重要な所になってくると思います。

これをもう少し踏み込んで言い換えると、

「高齢者に多い」→「必要以上の安静は廃用(はいよう)症候群を招いてしまう」
「骨粗しょう症と関係がある脆弱性骨折」→「骨密度・骨強度の改善が必要」
「背骨がつぶれる変形による体幹機能の低下」→「円背姿勢になりやすく、腹背筋が弱くなる」

圧迫骨折のリハビリでは、安静期間中いかに筋力や体力面を低下させずに安全な運動を取り入れて、廃用を起こさないようにし、徐々に運動強度や体幹機能を向上するための運動を行うかが重要なんです。

リハビリ開始時期は?

リハビリ開始の時期は自宅で療養している場合は受傷後2~4週以降で、コルセットを装着してから活動していく事になります。(入院している場合は活動量を医療機関が管理できるので、入院翌日くらいから出来る範囲でリハビリが始まる事が多いです)

最初のうちは痛くて起きるのも辛いですが、2週間ほど経つと当初の痛みよりは幾分かは軽くなっているでしょう。

その頃から、まずは座っている時間を延ばしていくようにしましょう。

高齢の場合は体力面が低下するのも早いので、10分くらいからでも良いので座ってもらうようにします。

座っている時は姿勢に注意。

猫背のように身体を丸くして座っているのは骨折部に負担がかかりやすくなりますので、出来るだけ背筋を伸ばす事を意識して座りましょう。

4週間目以降では起きあがる時の痛みも受傷当初よりはだいぶ楽になっていると思います。

この頃から少しずつ立って動くようにしていきます。

圧迫骨折は立ち上がったりする時には痛みが出やすいですが、一度立ってしまえば歩くのにはさほど痛みがないのが特徴です。

家の中を歩いたり、慣れてきたら家の周りを軽く散歩したりするのも、身体を必要以上に弱らせないためのリハビリになります。

受傷後2週ほど経過した頃より少しずつ座って過ごすように心がけ、4週以降は立って動くように心がけましょう。

骨折の程度や痛みは個人差が大きいので、期間はあくまで目安程度になります。

無理して動き過ぎるのも良くないし、安静を必要以上にとるのも身体が弱り、元の体力を取り戻すのに時間がかかってしまいます。

なんとなく時期別によるリハビリの流れみたいなのは分かりましたか?

それでは次の項で、座って行うリハビリ方法と立って行うリハビリ方法をご紹介していきます。

自宅で行う圧迫骨折のリハビリ方法

圧迫骨折のリハビリでは主に「背筋の強化」「下肢筋力・バランスの強化」が重要です。

今回は「座って行える方法」と「立って行える方法」の2つに分けてご紹介していきます。

【座って行うリハビリ方法】

ただ黙って座っているのも意外としんどい事なので、少し運動を行っていきましょう。

①バンザイ運動

座っている姿勢でバンザイをするように両手をゆっくり前から挙げて、ゆっくり降ろします。

この運動では、バンザイをする事で身体を伸ばす背筋の収縮が起こります。

また、ゆっくりと両手を上げ下げする事で、手の重みが前側にかかり体幹部分には前に倒れ込む重さがかかります。

この手の重さに対して、身体を直立に保つようにするため腹筋と背筋が協調して働き、腹圧を高めるように作用してくれることで体幹の安定性が良くなる運動となります。

両手の位置を水平に保つ時が、一番負荷が加わります。

慣れてきたらしばらく前にならえのように止めておく運動もしてみましょう。

②太ももの筋力トレーニング

座った姿勢のまま膝を伸ばすようにして脚をあげましょう。

大腿四頭筋と言う太ももの筋肉を使う運動です。

太ももの筋肉は脚の筋肉の中で一番大きい筋肉なので、この筋肉が弱るという事は単純に脚の筋力そのものが弱ってしまうと思ってもらってよいでしょう。

注意点は、膝を伸ばすと太もも裏の筋肉が引き伸ばされて、体幹部分が丸くなってしまいやすいという事。

体幹が丸くなってしまうと骨折部への負担があがってしまいます。

脚をあげすぎると身体が丸くなってしまうので、身体が曲がらない程度で行うようにしましょう。

③ふくらはぎの筋力トレーニング

両足を床につけた状態から踵上げを行います。

ふくらはぎの筋肉を使う運動で、ふくらはぎも先ほどの大腿四頭筋と同じように立って歩く動作で重要な筋肉になりますので、弱らせないように刺激しておきましょう。

【立って行うリハビリ方法】

①片脚立ち

片脚につき1分間を目標に行います。

バランスが不安定な場合は壁などを支えにしても構いません。

1分間の片脚立ちは運動量として歩行53分間の程に相当すると言われています。

朝・昼・夜の3セット行う事が推奨されています。

②ふくらはぎの筋力トレーニング

座って行う時同様に、立った状態で踵上げを行います。

バランスが不安定な人は壁や手すりを使ってバランスを取りながら行いましょう。

当たり前の話ですが、座って行うより立って行う方が自分の体重がかかるために負荷が大きくなります。

また、踵上げを行う時は重心を踵からつま先側に移動させ、踵を下す時には重心が踵側に移動します。

立って行う踵上げには、前後方向へのバランス訓練の意味合いも含まれます。

③壁伝い背筋伸ばし運動

壁の方を向き、壁と自分の身体との間に足一つ分隙間を開けます。

足の位置はそのままで、壁にもたれかかるようにしながら、壁伝いに両手を上に挙げていきます。

壁に胸をくっつけるようなイメージで運動を行いましょう。

座って行う、立って行う運動をいくつかご紹介しました。

受傷後4週間までは座って行う運動を取り入れ、4週以降は徐々に立って行う運動を少しずつ始めるようにしましょう。

それでは最後に今回の内容をまとめていきます。

まとめ

圧迫骨折のリハビリでは、安静による廃用と骨の状態の安定、そして体幹や下肢機能の強化です。

リハビリ開始の時期はコルセットが完成してからになります。

受傷後2週以降で痛みが多少軽減した頃から少しずつ起きて過ごすようにし、4週以降は痛みもだいぶ楽になっていますので、徐々に運動強度をあげていきましょう。

無理をすると骨折の治癒が遅くなり、安静にしすぎると体力や筋力の低下が起きてしまうため適度な運動が求められます。

いくつか運動方法をご紹介しましたが、骨の状態が良くなるまでは常に「前かがみ」動作には注意して行いましょう。

圧迫骨折で自宅療養の注意点と生活動作の方法

圧迫骨折は長期的に安静が必要な骨折です。

この圧迫骨折では無理に動いてしまうと骨が治るまでの期間が長くかかってしまう、もしくはきちんと治ってくれないという骨折であるため、療養期間中は色々な場面で注意が必要にもなってきます。

特に受傷直後は痛みが強いこともあり、生活に必要な動作を行うのも辛いという時期もあります。

入院を勧められることもあるでしょうが、何とか自宅で療養したいという人の方が多いです。

今回は、圧迫骨折を自宅療養する際の生活動作の注意点をまとめています。

圧迫骨折による生活への支障

圧迫骨折は背骨の骨折で、その治療にはきちんとした安静が必要です。

圧迫骨折や治療法について詳しく知りたい方は先にコチラを参照ください。
圧迫骨折とはどんな骨折?治療法と安静期間の過ごし方 (karada-reset.com)

安静と言っても手や足の骨折のようにはいかず、背骨は起きているだけでも自分の体重がかかってしまうので負担となってしまいます。

受傷から1カ月間は痛みが強い時期でもあり、あまり動けずトイレに行くのがやっとの人もいます。

要するに最初の約一カ月間は半分寝たきりのような生活になってしまうのです。

なので、生活動作全般に支障が出てしまい、身の回りのお世話(食事の準備や洗濯など家事・炊事仕事全般)をしてくれる支援者がいないと自宅での生活は難しいと思います。

仮に痛みがさほどなく割と動ける状態であっても、この時期に動き回ってしまうのは良くありません。

骨折している部分に負担がかかってしまい、骨の状態が良くなる時期が遅れるか、偽関節という骨がくっつかずに不安定な状態のままになってしまう可能性があるからです。

受傷後1カ月を超えたあたりから徐々に痛みが楽になり、だいぶ動けるようになりますが、ここから3カ月~半年くらいはまだ骨の状態が不安定で注意が必要な時期になります(時期には個人差があります)。

それらの事を考えると、圧迫骨折が普段の生活に支障をきたす範囲はかなり広範囲になり、自宅で療養するとなるとなおさら家族なんかの支援者が必要なんです。

圧迫骨折を受傷すると入院を勧められる場合もありますが、けっこう嫌がる人も多いです。

なんとか自宅で療養できないかと思われるのも分かりますが、自宅療養をする場合にはどのような事に気をつければよいのかを次の項で説明していきます。

自宅療養の注意点

先ほども言ったように、圧迫骨折による生活の支障はかなり広範囲に及びます。

自宅療養を選択した場合に主に注意して欲しい点が2つ「安静」と「前屈禁止」です。

安静に関しては前の項でも軽くお伝えしましたが、最初の一カ月(急性期)と骨の状態が安定するまでの期間(亜急性期~)との2つの期間に分けて考えます。

・急性期

最初の一カ月間は痛みが強い時期で骨の状態もかなり不安定な時期なので、極力ベッド上での安静が勧められます。

この時期は骨がかなりもろい時期なので、この時期に骨折部に負担をかけすぎるとさらに

つぶれて悪化するなんて事も起こり得ます。

ただ、一カ月間も寝たきりのような生活を送るのも、全身の筋力や体力面などの機能低下が起こってしまうので、それも良くありません。

一番難しいポイントはどこまで動いてよいのかの判断が難しい所でしょう。

これに関しては骨折の程度や受傷時の年齢などによっても変わってきますので一概にお伝えする事はできませんが、活動量の目安を書いておきます。

受傷後~2週:ベッド上で安静

この時期は痛みが強い事もあり、コルセットなどの骨折部を保護する物もなく無防備な状態になるため、極力寝て過ごし必要最低限の動作(食事やトイレ)だけにしておきましょう。

寝ている姿勢は仰向けか横向きで寝ていましょう。

1週~2週:

病院を受診し、圧迫骨折と診断されるとコルセットを作製しますが、そのコルセットが完成すると少し起きておく時間を作っていきましょう。

コルセットを装着している状態で、時々座って過ごす時間を取りましょう(一回あたり20分前後) 

まだ痛みが強い人もいますので、あまり無理をしないようにしておきましょう。

2週~4週:

徐々に痛みが楽になってくる時期になりますが、骨の状態はまだ不安定で無理すると骨折部がさらにつぶれてしまう可能性があります。

少しずつ痛みに応じて起きて過ごす時間を伸ばしていきましょう。

しかし、前かがみの動作や猫背になるような姿勢は注意です。

・亜急性期(4週~)

動作時の痛みがだいぶ落ち着いてくる時期になります。

このくらいの時期から少しずつ起きておく時間を延長したり、軽く散歩したり、リハビリ運動などを行ってもらう時期になります。

特に身体を前に倒す「前屈」という動作が骨折部に負担がかかる動作であり、この動作を極力行わないように生活しなければなりません。

前屈動作を行わないとなると、生活動作の様々な場面で制限が強いられてしまいます。

普段の生活動作ではどういった所に注意すべきかを次の項で詳しく説明していきます。

注意すべき生活動作の行い方

寝がえり

寝がえりの注意点は「身体を捻らない」という事です。

両側の肩甲骨と骨盤が捻れないように、イメージとしては頭からつま先まで一本の丸太のように転がりましょう。

起き上がり

起き上がりでは「腹筋を出来るだけ使わない」がポイントです。

腹筋を使ってしまうと、身体に曲がる力がかかってしまうので骨折部の負担は増加します。

仰向けからそのまま身体を起こすなんて動作はNGです。

まずは寝がえりの要領で横向きになり、出来るだけ腹筋を使わないように手の力を使います。

肘を押し付けるようにして身体を起こし、その後は手でベッドを押して身体を起こしましょう。

立ち上がり、着座

立ち上がりの注意点は、「身体を曲げない」です。

ヒトが立ち上がろうとする時に、必ず一度身体を前にかがめる動作があります。

スッと立つためには重心の中心をお尻から脚の方に移さないと立ち上がれないので、そのために身体が前にかがむわけです。

立ち上がり動作は、圧迫骨折で一番気をつけて欲しい動作になります。

前かがみをせずに立ち上がるためには、浅く腰掛けるようにお尻を座面の前側に移動させ、両手をお尻の横に置きます。

身体を直立に保つように気をつけながら、手でプッシュアップして立ち上がります。

高齢になるほど難しい動作になりますが、生活する上で一番回数が多く、圧迫骨折には負担がかかる動作になります。

座る時も気をつけるポイントは同じです。

身体を直立に保ったまま、手を先に座面につくようにしましょう。

そうする事で身体が前にかがむのを最小限に抑える事ができます。

食事

食事の注意点は「食器の配置」です。

食べる物は出来るだけ自分に寄せて配置しておきましょう。

遠くの物を取ろうとすると前かがみ動作になってしまいます。

食べる姿勢はもちろん直立で、猫背にならないようにしながら食べましょう。

トイレ動作

トイレ動作の注意点は便座への立ち座りはもちろんの事、お尻を拭くなどの清拭動作です。

まずは、[立ち上がり、着座]で説明したように気をつける事が大前提です。

大便の時にはお尻を拭く動作がありますが、この拭く動作で前かがみになってしまいやすいのです。

ウォシュレット機能がついているのであれば、積極的に使用して、拭く回数を減らしましょう。

なければ仕方ありません。

少し浅く腰掛けるようにして、前かがみにならないようにしながら後ろ側から手を伸ばしてお尻を拭くようにしましょう。

着替え

着替え動作の注意点は「脚を挙げる動作」です。

ズボンを履く時など、脚を通すために股関節から脚を挙げますよね?

この動作は股関節が曲がる動作ですが、身体を前かがみにする動作とほぼ同じような動きになっています。

股関節を曲げると骨盤は後ろに傾きます。

そうするとバランスを取るために体幹部分が前に曲がります。

この動作を繰り返すのは圧迫骨折には良くありません。

脚を挙げる動作を必要最小限にするためには、ズボンを通す方の足首を反対側の膝上に置いてから、ズボンを通すようにしましょう。

靴下を履く動作も同様にします。

入浴動作

入浴は唯一コルセットを外さなくてはできない生活動作になります。

コルセットを外している状態になるので、特に注意が必要です。

基本はシャワー浴で直立姿勢でのみ行いましょう。

同居家族などがいる場合は、家族に洗ってもらって自分は黙って立っておくくらいの方が良いでしょう。

家族などの支援者がいない場合は、入浴を諦めるのが最善策になります。

とはいっても、夏場ではそういうわけにもいかないでしょう。

その場合は、汗を流す程度のシャワーだけに留めておく方が圧迫骨折部への負担を考えると得策といえます。

整容動作(顔洗い、歯磨きなど)

顔洗いや歯磨きなどの動作にも前かがみ動作はあります。

顔を洗うのは濡れタオルで拭く事で済ませたり、歯磨きのうがいは別の受け皿を用意して、それに吐いてから洗面所へ流すようにする事で、前かがみ動作を行わなくて済みます。

生活を送る上で必要な生活動作の工夫の仕方について説明してきました。

圧迫骨折で自宅療養する場合は、参考にしてみて下さい。

まとめ

圧迫骨折では動作を行う際の痛みや骨折部の治癒過程での安静肢位などで生活に大きな支障が出てしまいます。

動き過ぎれば骨折部の治りが悪くなる可能性があり、安静期間が長くなれば体力や筋力などが弱ってしまい二次的に障害が出てしまいます。

目安としては受傷後2週間はベッド上での安静、その後4週間までの間で、少しずつ起きて過ごす時間を増やし、4週間以降は少しずつ運動を行っていくという流れです。

骨折部の骨の状態が落ち着くまでには3カ月以上がかかり、それまでの期間は基本的には前かがみの動作を極力控えるように注意しなければなりません。 日常生活動作では色んな動作で前かがみの動作がありますので、生活動作の工夫の仕方を参考にしながら行ってみて下さい。

圧迫骨折とはどんな骨折?治療法と安静期間の過ごし方

圧迫骨折は背骨の骨折です。

高齢者に多い骨折なのですが、家族や知り合いなどに圧迫骨折経験者はおられませんか?

日本は高齢化社会なので、年々圧迫骨折になっている人の割合は増加しているかもしれません。

意外と圧迫骨折を経験された方は多いんですよ。

今回は、高齢者に多い圧迫骨折とはどんな骨折なのか、また治療法はどんなものがあるのかについてまとめています。

圧迫骨折とは?

圧迫骨折とは背骨である、脊椎の椎体部分がつぶれたように変形する骨折です。

受傷するきっかけは、転倒や尻もちなど明らかな外傷による骨折と自分でも気づかないうちに発症する場合との2パターンあります。

自分でも気づかないうちに骨折してしまっているケースに関しては、骨がもろくなってしまう「骨粗しょう症」との関連性が高く、くしゃみや物を持ちあげたなど普段何気なく行っている動作を反復する事が少しずつストレスとなり、圧迫骨折を発症してしまうようです。

痛みの出方には特徴があり、寝返りや起き上がり、立ち上がりなどの体動時に激しい痛みがあり、一度立ってしまうと痛みはあまりありません。

立ち上がる時に痛いが、一度立ってしまって歩く分には痛みは大丈夫。」と言った方は要注意です。

圧迫骨折の診断はレントゲンやCT、MRIなどの画像検査で可能です。

先ほどのような訴えがあり、背中をトントン叩くと痛みがある(叩打痛)などの所見があるとお医者さんも圧迫骨折を疑って画像検査をするようです。

発症部位は胸椎と腰椎の移行部に多く、次に中位胸椎レベル(第7~8胸椎)、次いで腰椎の順に多いとされています。

胸椎と腰椎の移行部は脊柱のカーブが変わる所になるので、その部分にストレスがかかりやすいようです。

圧迫骨折は男性では70歳代以降から増え、女性では50歳代から発症するケースもあり、女性に多く発症する骨折になります。

やはり骨粗しょう症と関連性のある骨折であるため、骨粗しょう症になりやすい女性の方が圧迫骨折になるリスクも高いようですね。

次の項で骨粗しょう症について触れていきますので、特に女性の方は知っておきましょう。

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症とは骨量が低下して、骨密度が少なくなった状態です。

簡単に言うと骨がもろくなったために、ちょっとした事で骨折が起こりやすい状態です。

骨密度が70%以下になると、骨強度は半分になると言われています。

骨密度を測る機会があるのなら一度確認してみても良いかもしれません。

特に高齢の女性に多く、閉経後に女性ホルモンが減少する事とも関連性があります。

骨粗しょう症の治療は薬や注射で行えます。

気になる方は整形外科などで相談してみましょう。

自分で行える予防方法としては、食事と運動習慣が重要です。

食事では特にカルシウムの摂取を意識し、運動ではウォーキングなどの運動が効果的です。

骨にストレスのかけすぎはよくありませんが、ある程度のストレスがないと骨は弱くなるものです。

骨粗しょう症予防のために適度な負荷をかける、そのために運動は大事ですよ。

それでは、圧迫骨折の話に戻します。

次は圧迫骨折の一般的な治療法をみていきましょう。

圧迫骨折の治療法

圧迫骨折の治療法は基本的に安静です。

当たり前の話に思えますが、この安静がなかなか難しいのです。

もちろん痛みが強い時期は動くと痛いので、安静にしているのですが、徐々に痛みが取れてくると安静が守れません。

手や足の骨折を思い浮かべてもらうと分かると思いますが、骨折すると何をしますか?

そうです。

一般的な骨折の治療はギプスで固定しますよね?

骨折の治療には、骨折した部分が動かないようにしっかり固定する事が必要なんですが、背骨の部分をどうやって固定しましょうか?

背骨を動かないように固定するのはほとんど無理なんです。

一応、体幹部分をギプス固定する方法もありますが、あまりしている所はみかけません。

通常はコルセットを装着してもらう事で背骨の動きをある程度制限する事になります。

しかし、コルセットを装着したからと言って、骨折部分に負担がかからないかと言うと、そうではありません。

背骨の中で、圧迫骨折でつぶれる椎体と言う部分は上半身の体重を受ける土台のようなものです。

いくらコルセットをしたからといっても、一度起き上がってしまうと自分の体重分の負荷が背骨にはかかってしまいます。

つまり、背骨の安静のためにはコルセットで前後左右の動きを止めつつ、背骨に体重がかからない寝た姿勢でなければならないという事です。

しかし、トイレや食事など生きていく上で必ず行う最低限の動作があるわけで、ずっと寝ているというわけにはいかない所が、圧迫骨折の安静の難しさです。

さて、この安静期間どういう生活を送りますか?

同居の家族でもいれば、食事の準備や洗濯などの家事や炊事を任せて安静にできる人もいるでしょうが、みんながどういうわけにもいきません。

人によっては家族の支援が難しい一人暮らしの人もいるでしょう。

入院する事も一つの選択肢ではありますが、入院するのは嫌と言う人もいるでしょう。

そういう人は安静にしなくてはいけなくても、安静にしていては生活が成り立たないんですね。

このように生活の中でやらなければならない事があれば、痛みが軽くなってきたら動きますよね?

でも、痛みが軽くなったからと言って動き過ぎるのは骨折部に負担がかかりすぎてしまい、結果的に骨の状態が良くなるまでに時間がかかってしまう事に繋がってしまいます。

骨折の治癒には3カ月以上かかる場合が多いのですが、痛みが軽くなって動けるようになる目安は1カ月程度です。

約2カ月間は痛みが軽くなり動けるのですが、骨の状態がまだ良くなっていないのであまり無理をしてはいけない時期なんです。

症状があれば、その痛みが自制として働くのですが、痛みがなくなってくると「治った」と勘違いして、無理をしてしまう(本人は無自覚で)。

そのため、骨折部分がいつまで経っても良くならないという事も起きます。

このように骨がいつまでも良くならずに不安定な状態のままとなる場合は、手術による治療も検討されます。

出来るだけ手術になる事は避けたいでしょうから、やはり普段の生活動作で背骨の負担となる動作を行わないように徹底しなければなりません。

それともう一つ注意点が。

圧迫骨折になる人の大半は高齢者です。

圧迫骨折が治るまでの約3カ月間、安静にしていればどうなりますか?

全身の筋力弱くなり、体力面も低下してしまう事は容易に想像つきます。

せっかく骨折が治っても、次は身体の機能の衰えで寝たきりのようになってしまうリスクがあります。

適量というのが難しくはありますが、痛みが軽くなる1カ月後くらいからは徐々に起きている時間を増やしたり、歩いたりといったリハビリ活動を開始しつつ、骨折部に最も負担がかかる「前かがみ動作」など気をつけながら動かなければなりません。

それでは最後にまとめをして終わりましょう。

まとめ

圧迫骨折は背骨の椎体という部分がつぶれて変形してしまう骨折です。

高齢の女性に多くみられ、起きあがりや立ち上がる時に強い痛みがあり、一度立ってしまえば痛みはあまりないといった痛みの出方の特徴があります。

基本的な治療法はコルセットを装着してからの「安静」になりますが、生活を送る上で完全な安静は難しいため、痛みが強い時期は極力安静に努めつつ、痛みが軽くなったら骨折部に負担がかかる動作(前かがみ)に注意しながら、運動やリハビリを行う事になります。

骨の強度が戻らず不安定な状態のままとなってしまうと手術療法が必要になるかもしれませんので、無理をし過ぎないように注意しましょう。

圧迫骨折でやってはいけないことと生活動作の注意点

圧迫骨折って知ってますか?

背骨の骨の骨折で高齢者に多くみられる骨折です。

この圧迫骨折、最初は身動きするのも辛く、特に起き上がりや立ち上がる時の動作で痛みが強くでます。

手や足の骨折であればギプスで固定するイメージがあると思いますが、背骨の固定は難しいため、圧迫骨折は管理が難しい骨折になります。

今回は、圧迫骨折で気をつけるべき「やってはいけない事」についてまとめました。

圧迫骨折とは

圧迫骨折とは、脊椎の前方の椎体(椎骨)という部分が潰れる骨折の事を指します。

骨粗しょう症などで骨がもろくなった高齢者に多く発症しやすい骨折ですが、交通事故などの強い外力が加わってしまった場合には若年層も受傷する可能性がある骨折になります。

受傷するきっかけは、尻もちなどの転倒によるものが多いですが、骨粗しょう症により骨がもろくなってしまっている人は、「重たい物を持ちあげた」「中腰姿勢で長い時間作業した」などでも起こりますし、高齢者においては特にきっかけはなく腰が痛くなったので受診したら圧迫骨折だったなんて言う人も意外と多いんです。

特にきっかけがない人は、自分の体重を支えるだけの骨の強度がなくなってしまっていたという事なので、それだけ骨がもろくなっているという事になります。

姿勢の影響もあり、円背姿勢は圧迫骨折のリスクの一つと言えるでしょう。

椎体は脊椎の前側にありますので、円背で前かがみ姿勢になるという事は、この椎体部分にかかる圧が大きくなっているという事です。

また、一度圧迫骨折をしてしまった人は別の椎体の圧迫骨折を起こすリスクが高くなります。

圧迫骨折は椎体部分がつぶれる骨折ですが、一度つぶれた椎体は元には戻りません。

つぶれたままの形で骨の強度が戻るというか状態が落ち着く事が骨がくっついたという事になります。

もちろん椎体はつぶれたままですので、骨の形状的には円背姿勢になりやすくなってしまっています。

ただでさえ円背姿勢は圧迫骨折のリスクなのに、さらに円背姿勢となりやすくなるために圧迫骨折を何回も繰り返してしまう人も多いのです。

圧迫骨折を受傷してしまったら何をしてはいけないのでしょうか?

次の項目では圧迫骨折でやってはいけない事について触れていきます。

やってはいけない事

圧迫骨折でやってはいけない事は至ってシンプルです。

「身体が前にかがむ動作」をやってはいけません。

理由は簡単、前にかがむとつぶれた椎体部分にさらにつぶれる力が発生してしまうからです。

たったのこれだけの事なのですが、前にかがむ動作をしないというのは意外と難しいのです。

少し具体例を出してみましょう。

椅子から立ち上がる動作をしてみて下さい。

立ち上がろうとした瞬間、身体が少し前に倒れませんでしたか?

人は立ち上がる時に、身体を前に倒して重心を前に移動させてから立ち上がるようにできています。

また、反対に椅子などに座る動作も身体が前かがみになります。

身体を前にかがめずに立ち座りをするのは難しいのです。

しかも若い人ならまだ何とかできそうですが、一番受傷しやすい年代は骨粗しょう症などで骨がもろくなってしまった高齢者です。

脚や体幹の筋力が弱っているために、前かがみをしないで立ち上がるのは一苦労です。

立ち上がる動作は安静にしていても一日の中で何回かは必ず必要になります。

どんなに安静にしていても、トイレには行きますよね?

トイレに行く時に立ち上がる→便座に座る→便座から立ち上がる→ベッドに戻ってきて座る。

これだけでも4回ほど身体が前にかがむ動作が入っています。

では圧迫骨折をしてしまうと立ち上がる事すらできないのかというとそういうわけではありません。

何とか工夫して前かがみにならないように立ち上がりましょう。

よく指導する方法としては、身体を直立に保つように意識してもらいながら、座面を両手で押してから立ち上がる方法です。

座面を押す手の位置は自分の身体の横か後ろに手をつくと、身体が前かがみになりにくく立ち上がれます。

それともう一つやってはいけないのは「身体を捻る」動作です。

身体を捻る動作もつぶれた椎体の部分にストレスが加わってしまうので、極力避けた方が良い動きです。

身体を前かがみにする動作よりは注意しやすく、生活動作の中でも身体を絶対に捻らないと出来ない動作はほとんどありません。

寝がえりをする場面で少し気をつけていれば、身体を捻る動作に関しては大丈夫だと思います。

寝がえりの時は身体を捻らないように両肩の位置と骨盤の位置とが前後にずれないように意識して行ってください。

イメージは「丸太のように」転がりましょう。

ここまでは主に動きについて触れてきました。

最後に、一番注意して欲しい事があります。

それは「前かがみや捻り動作をいつまでしないように注意するか」です。

圧迫骨折を受傷した直後は痛みが強いし、その動作を行ったら痛みが出るので、安静にしてくれますが、徐々に痛みが取れてくると動きが雑になってしまう人がほとんどです。

経験上、個人差はありますが3~4週間も経過するとだいぶ痛みは楽になって動きやすくなる人が多いです。

そうなると前かがみの動作をやってもあまり痛くないので、普通に立ち上がる動作をするようになってきます。

この時期はまだ骨の強度が元に戻っておらず、まだ骨の状態は不安定な時期なんです。

その時期に痛みだけは先に良くなるので、普通の立ち上がり動作に戻してしまうと、骨がまだ不安定な時期にストレスをかける事になってしまいます。

結果的に骨の治りが悪くなったり、最悪の場合は偽関節(ぎかんせつ)といって骨がくっつかない不安定な状態のままになってしまいます。

では、いつまで前かがみに気をつけた生活を送らないといけないのか。

これも個人差が大きいのでハッキリとは申し上げにくいのですが、一つの目安として3カ月くらいを考えておきましょう。

骨の状態に関してはレントゲンやMRIなどの検査が必要になりますので、いつまで気をつけなければいけないかは掛かっているお医者さんに相談した方が良いでしょう。

偽関節になってしまうと手術をしなければならない事もありますので、そうならないためにも安静期間をきちんと過ごしましょう。

それでは最後に今回の内容をまとめていきます。

まとめ

圧迫骨折は背骨の中の前側にある椎体という部分がつぶれてしまう骨折です。

この骨折は骨粗しょう症などで骨がもろくなってしまった高齢者に多く発生します。

つぶれている椎体部分に負担をかけないようにするために、やってはいけない動作は「身体を前かがみにする」と「身体を捻る」動作です。

また、痛みが落ち着いてきても骨の状態が良くなるまでには3カ月くらいかかる事が多いので、痛みが軽減してもしばらくは前かがみ動作の注意は続けなければなりません。

つぶれた骨にストレスをかけ過ぎると最悪の場合「偽関節」という骨がくっつかない状態になり手術が必要になる場合もあります。

自律神経症状が出現する意外な原因「胸郭出口症候群」

頭痛や全身倦怠感、めまいなど自律神経の乱れが原因と考えられる症状はありませんか?

また、それらの症状を改善するために生活習慣や食生活など気をつけても、なかなか思うようには改善しないという事はありませんか?

確かに自律神経の障害は生活習慣や食生活の乱れで起こりやすいのですが、もしかしたら胸郭出口症候群という疾患が原因になっているかもしれません。

腕や手先のしびれや脱力感、冷感などの症状がある場合は特に疑われます。

今回は自律神経障害を引き起こす意外な原因疾患について説明します。

胸郭出口症候群とは

胸郭出口症候群とは、頸椎(首の骨)から出てきた腕の神経が、首の筋肉や鎖骨などの間を通って腕まで行くまでの道のりの途中の通り道(胸郭出口)が狭くなってしまい、神経がストレスを受けてしまう事で起こります。

この疾患は手のしびれや脱力感、その他にも頭痛や自律神経の障害などを引き起こす疾患とされています。

胸郭出口症候群について詳しく知りたい方はこちらも参考にして下さい。
胸郭出口症候群とは?症状と原因を分かりやすく解説します。 (karada-reset.com)

少し身体の知識がある方からすると、「なんで自律神経の障害も起きるの?」って疑問に思いませんか?

僕は最初思っちゃいました。

首から出てきた神経は腕神経叢(わんしんけいそう)という腕から手先にかけての運動と感覚の神経の集合体を作って、手先まで行く道の途中で神経の絞扼が起こるのが胸郭出口症候群なのです。

腕神経叢には自律神経の線維が混ざっていないはずなんです。

しかも、自律神経の線維は首よりも下の「胸椎」から出ています。

首から鎖骨付近で絞扼が起こる胸郭出口症候群なのに、自律神経の中枢はそれよりも同じ高さか下になる胸椎なんです。

末梢に向かう神経は基本的に下行性なので「自律神経は関係ないじゃん。」と思ったのですが、調べてみるとやはり胸郭出口症候群でも自律神経の障害は起こるようです。

次の項目では、何故胸椎から出ている神経も関係あるのかについて説明します。

何故、自律神経の障害も起きるのか?

先ほども言ったように、自律神経は胸椎からも出ています。

自律神経について詳しく知りたいからはコチラも読んでみて下さい。
自律神経とは何か?自律神経の役割と仕組みを理解しよう (karada-reset.com)

正確に言うと、交感神経の中枢が胸椎から腰椎にあるんです。

この交感神経が胸椎から出たのち、交感神経幹という神経線維の束になった部分を経て、一部の神経が頸椎の神経節に向かって上がります。

*神経節=神経が集まる中継地点

頸椎の神経節(下頸椎・中頸椎神経節)を経由した後に腕神経叢に合流します。

頸椎から出た腕神経叢には自律神経の線維は含まれていないのですが、ここで交感神経の線維が合流する事で腕の方にも自律神経が行き渡るようになります。

腕神経叢と合流した後に胸郭出口で神経にストレスが加わるために、胸郭出口症候群では自律神経の障害が出るんですね。

また、胸郭出口でストレスを受けた神経線維は痛みを伝える神経を通って、脳の方まで情報を伝えようとします。

この痛みの刺激が脊髄を通って、脳の自律神経をコントロールしている視床下部(ししょうかぶ)という所に情報が伝達される事で、自律神経や内分泌ホルモンなどが影響を受けるようになるそうです。

少し難しい話になりましたが、胸郭出口症候群では自律神経にも影響が出てしまい、自律神経の障害により全身的な症状や血管系の症状が出現すると理解しておきましょう。

自律神経の症状は何がある?

胸郭出口症候群で起こる自律神経の症状はどんなものがあるのでしょうか?

これには局所症状と全身的な症状とあり、それぞれに分けて挙げてみましょう。

・局所症状
肩こり、上肢のしびれ、上肢痛、頚部痛、手指の腫脹感、手指の冷感、手指の異常発汗

・全身症状
頭痛、悪心・嘔吐、全身倦怠感、動悸、胃腸障害、気候による変調、眼症状、微熱、立ち眩み、不眠、息切れ

全ての症状が出るわけではなく、人によって出る症状は違います。

局所症状であれば、首から肩それに腕など胸郭出口で受けたストレスが原因で起きているのかと思いやすいですが、全身症状ともなると胸郭出口症候群が原因で出ているとはなかなか思えないですよね?

症状の出方は、最初は局所症状から始まります。

全身症状は胸郭出口症候群が発症してから長期間経過してくると徐々に出始めるようで、罹患期間が1年以上にもなってしまうと全身症状が出現する可能性が高くなるようです。

さらに、胸郭出口症候群が1年以上経過した人には、うつや怒りっぽくなったりなどの精神症状も出現しやすくなる傾向にあります。

早めに治療を行った方が良さそうですね。

まとめ

胸郭出口症候群は自律神経の障害も引き起こす疾患です。

胸郭出口で絞扼される腕神経叢には自律神経の線維が含まれていませんが、胸椎から出た交感神経線維の一部が上がり、腕神経叢に混ざるために自律神経の症状が引き起こされます。

腕の局所症状があり、全身倦怠感や頭痛などの症状がある人は胸郭出口症候群が原因での自律神経障害かもしれません。

1年以上経過してしまうと全身症状や精神症状が出やすくなりますので、疑われる場合は早めの治療をおススメします。