寝違え首の原因と治し方!知っておきたい首の基礎知識。
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朝起きて「首が痛い」「首が回らない」という経験はないですか?

寝違え首を経験している人は結構多いはず。

痛みだけでも嫌なのに、首が回らないと生活や仕事にも支障をきたしてしまいます。

首が痛いので、ついゴリゴリと自分でマッサージしてしまったり、無理にストレッチをして逆に痛めてしまったなんて人もいるはずです。

辛い寝違え首を一刻でも早く治すためには正しい知識と対処法をしらなければなりません。

この記事では、寝違え首の原因と治し方について解説していきます。

寝違えの原因

寝違えの原因については日本整形外科学会のHPにこう記載されています。

睡眠中不自然な姿勢が続いたために一部の筋肉が阻血(血液の供給が不足)におちいり時にしこりとなっている、前日などにいつもはしないスポーツや労働をして一部の筋肉が痙攣している(こむら返り)、頸椎の後ろの関節(椎間関節)の袋(関節包)に炎症がおこる、などの原因が考えられています。筋肉の阻血・疲労や関節包の炎症を引き起こすのは、上肢の使い過ぎ(手で重いものを持つ動作は頸の後ろの筋肉に負担がでます)、同じ姿勢の持続(飲酒後の睡眠や疲れ果てての睡眠などでは寝返りが少なくなる・パソコンや事務作業が長時間に及ぶと頭を一定位置に保持するために頸部の筋肉に負担が生じる)、が原因の場合が多いと思われます。いずれにしても、「外傷(けが)」ではなく、軽い病気です。

「寝違え」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる (joa.or.jp)

まぁ、軽い病気といわれるくらいに、寝違え首は医学的には緊急性は低いわけです。

本人は苦痛で首が動かなくて困っているのに、病院側では熱量の違いがあることも多々あります。

「めっちゃ首痛いんです!」って訴えに対して、

「寝違えですね。レントゲンでは問題ないので、湿布と痛み止めで様子見てください。」

ってな具合ですね。

痛くて問題あるって言ってるのに、問題ないと言われる事もしばしば。

極端な話、しばらく経過したら痛みは治ってきますよ。と言われているわけです。

このように問題点の捉え方が違うので、寝違えで病院に行ったはいいが、結局なにもしてもらえなかったと感じた経験をしている人も多いはず。

知りたい情報はどうしたら早く痛みが引くかなんです。

「放っておけば治ってきますよ。」って話じゃないんです。

要するに寝違え首は筋肉のコリもしくは関節の詰まりで生じているわけです。

治し方は筋肉が原因なのか関節が原因なのかで変わります。

まずはどちらが主な原因かを探って治し方の方向性を見定めましょう。

首寝違えの治し方

首の右側が痛い場合を例にします。

この時にどちら側が痛くて動かせないのかを確認することで原因を推測できます。

右側に動かしたときに右首が痛いのであれば、関節の問題が考えられます。

反対に左側に動かしたときに右首が痛いのであれば、筋・筋膜の問題が考えられます。

関節の場合は右側の関節が詰まって右側に動かせない、筋肉の場合は左側に動かそうとした時の伸張力が首の右側の筋にかかって痛みが引き起こされているわけです。

なので、寝違え首の治し方は「関節の滑りを良くする」と「筋肉の硬さをとる」ことになるわけです。

関節の滑りを良くする

簡単に説明すると、「首を痛くない方向にしっかりと動かしてあげましょう。」という事です。

首の関節は左右に椎間関節というものがあります。

ここからは少し専門的な話になりますが、動かす方向を意識してください。

関節には関節包という関節の滑りを良くするための関節液を入れる袋状のものが存在します。

寝違えの原因として、この関節包の炎症(関節包が関節に挟み込まれて炎症が起きてしまった)が考えられます。

椎間関節の右側の関節包が炎症を起こしてしまっている場合を例にします。

右側の関節包が炎症を起こし痛みが出ると、左側が向けなくなります。

この場合は、首を右側に向ける動きは比較的保たれています。

頸椎の動きを促すためにはまず右側を向いてから首を左側に倒します。

右側を向くことで関節包には伸長力がかからなくなり、左側に倒すことで関節面のスペースを広げることが出来ます。

その状態から上を向けるようであれば、上を向きましょう。

関節包が緩み、関節面に隙間を確保しているので、痛みが少なく動かしやすいはずです。

この上を向く動きで椎間関節を動かして関節の滑りを改善させていくのですが、痛みを我慢しながらでは筋肉の防御性収縮を引き起こしてしまい却って逆効果になる場合がありますので、あくまで痛みの許容範囲で行いましょう。

まとめると、右の首が痛くて左が向けない場合は、右を向いて左に倒して上を向きましょう

その動きが一番関節の負担を最小限にしながら関節の滑りを改善してくれる動きになります。

筋肉の硬さをとる

ここで間違えてしまうのが、「筋肉の硬さをとるためにマッサージやストレッチをしっかりする」です。

つい痛みがあるイライラから硬くなって痛い部分を早く良くしたいから、マッサージやストレッチを頑張ろうとする気持ちはわかります。

でも、これは逆効果になることが多いです。

理由は筋肉の急性炎症(筋損傷)の時にゴリゴリ揉んだり、痛めている筋肉の繊維を引き延ばしたら、どうなるかを想像してもらうと理解できるかと思います。

傷口に塩を塗るような行為なわけです。

筋損傷の場合は、余計な筋肉の緊張を取り除く正解です。

筋肉に負担をかけないように筋肉を緩めておく必要があるわけです。

特に痛みが強い1~3日は痛くない位置に首を向けておく事が結果的に筋肉の回復を早めてくれます。

損傷部位には修復するための安静が必要なんです。

そうはいっても、「少しでも早く良くなる方法ないの!?」ってのが痛みに悩む人たちの本音ですよね。

筋損傷を早く治すためには「循環を促進する」のは効果的です。

ガチガチに硬まった筋肉内の血流は悪くなっています。

筋肉内の循環を促すためにはマッサージやストレッチなどが有効ですが、強さに気をつけると有効な手段になります。

軽く表面をさする程度の力で行う分には痛みを強めるリスクなく循環を促進することが出来ます。

文字通り「手当て」ってやつです。

表面をさする程度の手当てでも、その部分に感覚が入力され、脳に意識的にその部分の情報が伝わるようになり、筋肉の緊張が緩みやすくなる効果があります。

また、表面の皮膚と筋肉の間に多少動きが出ることで、皮膚表面にある毛細血管の循環も促すことができるわけです。

やったらすぐに良くなるといった即時効果は期待できませんが、身体の特性上やらないよりはやった方が治癒促進出来るはずです。

まとめ

寝違えの原因は筋肉性の痛みもしくは首の関節の炎症により発症します。

首が動かない事や痛みにより日常生活ではかなりの支障が生じます。

出来るだけ早く治したいところですが、筋肉もしくは関節の炎症によるものなので治るまでには多少時間がかかります。

寝違えを早く治すために自分で出来ることは痛みを出さないように動かす事と揉まずにさする事。

痛みが出る方向へは無理に動かそうとすると炎症が長引いて反対に治癒を遅らせる可能性があります。

痛みのない範囲、動きで少しずつ首の関節と筋肉を動かしていくことをおススメします。

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