膝の痛みを治す3つのチェックポイント。
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膝関節は歩いたり、立ったりと移動する時には必ず使う関節で、膝の痛みは生活に支障が出てしまいます。

膝の痛みといっても、どこの部分に痛みがあるかで原因は変わります。

膝の前側に痛みがある場合は、膝を曲げ伸ばしする機能に不具合が生じている事が多いんです。

今回は膝の前側の痛みの原因と改善すべき3つの機能のチェック項目をご紹介します。

膝前面の痛みの原因

膝の前が痛くなる場合に考えられるのは、膝蓋腱炎(しつがいけんえん)もしくは膝蓋下脂肪体(しつがいかしぼうたい)の炎症です。

その他にも成長期の子供であれば膝の成長痛であるオスグッドシュラッター病やスポーツをされている人は前十字靭帯の損傷も考えられますが、特に原因に心当たりがない場合は上の2つの方が疑われます。

膝蓋腱炎は太ももの筋肉である大腿四頭筋の柔軟性が低下したことによって、膝蓋腱へかかる負担が大きくなった事で起こります。

膝蓋下脂肪体というものは膝のお皿(膝蓋骨)の下側にある組織で、膝蓋骨が柔軟に動けるためのクッション材のような役割を果たします。

この脂肪体の動きが硬くなっていると膝の動きも硬くなり、膝への負担がかかりやすくなるという事になります。

膝蓋靭帯(膝蓋腱)の奥にある黄色の組織が膝蓋下脂肪体です。

膝を曲げ伸ばしする時には大腿四頭筋が伸び縮みしますが、その時に脛骨に効率よく力を伝えるために膝蓋骨は滑車として働きます。

膝の曲がる角度に応じて膝蓋骨はその角度で一番働きやすい場所に位置を調整しますが、膝蓋骨の動きが悪くなっていると力の伝達効率も悪くなり、その分膝蓋腱部にかかる負担が大きくなってしまうというわけです。

また、膝蓋下脂肪体は膝が曲がっていく時に膝蓋骨と大腿骨の間に入りこみ、骨同士が接触しないようにする働きをしていますが、脂肪体の動きが悪くなっていると膝蓋骨と大腿骨にかかる圧力が上がってしまい、膝を痛める原因となります。

病院に来られる人たちは、痛くなったきっかけがハッキリとは分からない人の方が圧倒的に多いです。

何故、痛くなってしまったのかは日常生活での身体の動かし方や柔軟性がとても影響しているので、本人には当たり前の動作をしているだけなので自覚がないんです。

自分でも気づかないうちに日々繰り返す動作で負担が蓄積していって、最終的に痛みとして身体が訴えるわけです。

まずは自分の身体がどのような状態なのかチェックしていきましょう。

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膝の柔軟性チェック

膝の前側の痛みがある場合にチェックして欲しい項目は3つです。

1.膝蓋骨の動きをチェック

膝のお皿である膝蓋骨は動きの自由度が高いのが特徴です。

脚を真っすぐ伸ばした状態で力を抜きましょう。

膝のお皿を上下方向と左右方向に指で動かし、お皿の動きやすさをチェックします。

これだけなんですが、自分で確認するには一つ欠点があります。

それは「自分の動きが柔らかいか硬いかの判断が難しい」という事。

一般の方であれば、他の人の膝のお皿を動かすなんて経験まずないでしょう。

自分と他の人との比較ができないんで、自分の動きが良いのか悪いのか判断しにくいんです。

なので、目安としては自分の指で押した瞬間の動きが滑らかかどうかで判断してみて下さい。

抵抗感があまりなく動くようであれば大丈夫でしょう。

家族などに触らせてもらって比較してみるのも良いかもしれません。

2.脂肪体の柔軟性チェック

膝のお皿の柔軟性チェック同様、脚を伸ばして力を抜いた状態で確認します。

膝蓋下脂肪体のある位置は膝のお皿の真下で膝蓋腱の奥になります。

この部分を押したりつまんだりするだけです。

ここの部分を押したりつまんだりして痛みがある場合は膝蓋下脂肪体の炎症や硬くなっている事が考えられます。

3.太ももの柔軟性チェック

うつ伏せで膝を曲げて自分の足首を持ちます。

踵(かかと)をお尻につけるように、膝を曲げて足首を引いてきます。

踵がお尻につくようであれば大腿四頭筋の柔軟性は良好です。

大腿四頭筋が硬くてお尻につかない人はけっこういるんです。

膝を曲げてくる時に脚が外側に逃げるようであれば、大腿四頭筋の柔軟性のバランスが悪いかもしれません。

大腿四頭筋というものは、「大腿直筋」「内側広筋」「外側広筋」「中間広筋」の4つの筋肉で構成する筋肉なので四頭筋というのです。

外側に逃げるようであれば、この中の外側広筋の柔軟性が低下している可能性があります。

以上、3つの柔軟性は膝の曲げ伸ばしを円滑に行う上で欠かせない組織になります。

膝の前側に痛みがある場合は、まずこの3つの動きが十分にあるのかを確認しましょう。

それでは、最後に今回の内容をまとめていきます。

まとめ

膝の前側の痛みには、膝蓋骨の動きと膝蓋下脂肪体の柔軟性、大腿四頭筋の柔軟性が関与している事が多いです。

膝蓋骨は膝を伸ばす力を効率よく脛骨に伝えるための滑車の役割をしています。

膝蓋下脂肪体は膝が曲がると膝蓋骨と大腿骨の間に入りこみ、クッションの役割を果たしています。

大腿四頭筋は膝を伸ばす主な筋肉で、膝蓋骨を覆って膝蓋腱となり脛骨に付着します。

大腿四頭筋の柔軟性低下は結果的に膝蓋腱にかかる負担が大きくなったり、膝蓋骨の動きを悪くする事にも繋がります。

まずはこの3つの組織の動きや柔軟性のチェックを行い、問題を改善する事で痛みの解消が期待出来ます。

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