外反母趾の原因はアーチ構造の崩れ。予防のための運動は?
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外反母趾はもっとも多くみられる足のトラブルです。

特に女性に多く、症状としては一般的に親指の付け根が痛くなります。

外反母趾に悩んでいる人はかなり多くいると思います。

ひどくなると親指が人差し指の上に乗ってしまうなど見た目も悪くなりますし、足の機能が上手く使えなくなるためにバランス能力の低下なども引き起こされてしまいます。

外反母趾は重度になると手術以外で治す事が難しくなります。

初期の段階や外反母趾になる前からしっかりと対策しておく事が重要です。

今回のこの記事を読む事で外反母趾の原因と予防法について理解を深めましょう。

外反母趾の原因

外反母趾とは足の親指が外側を向いてしまう状態です。

この外反母趾はひどくなってくると、隣にある足の人差し指の上に乗ってしまうようになってしまいます。

外反母趾は特に女性に多く、その原因の一つに靴の問題が挙げられます。

女性はハイヒールや靴の先端(つま先側)が細くなっている形状の靴が多く、そのような靴を履いた時には親指側も小指側も内側に圧迫されるような力が加わってしまいます。

さらにハイヒールの場合は踵が高くなっている分、つま先側に体重がより多くかかってしまう事もあり、さらに外反母趾になってしまうストレスが助長されてしまいます。

外反母趾の原因には靴の問題が取り上げられる事が多いのですが、もう一つ重要な問題があります。

それは足の機能の劣化です。

足にはアーチ構造があり、そのアーチが崩れる事が外反母趾の原因となる場合があります。

足の機能からみた外反母趾の原因

足のアーチ構造には内側縦アーチと外側縦アーチ、それと横アーチの3つがあります。

このアーチ構造があるおかげで自分の体重を支える事ができ、人間は2足歩行が出来るのです。

この3つのアーチ構造のうち、横アーチが崩れると外反母趾になりやすくなります。

横のアーチが崩れてしまうと「開帳足(かいちょうそく)」といって、足指の付け根の部分が横に広がってしまいます。

付け根の部分が広がる事によって相対的に親指の先端は内側の方に取り残される形になり、結果的に外反母趾になってしまうという事です。

また、扁平足の様に足の内側縦アーチの構造が崩れた場合も、外反母趾になりやすくなります。

内側のアーチ部分が落ち込む事と親指側に自分の体重が乗りやすくなります。

歩く時は前に進むために最後の蹴り出す時は親指側に体重が乗りますが、扁平足の状態では過剰に親指に体重が乗った状態で蹴り出しを行います。

歩く時の負担は少しのものですが、歩く事は人間の基本的な動きになります。

この負担の蓄積で、徐々に外反母趾へと移行してしまうという事です。

外反母趾にならないためには、この2つの足のアーチ構造は特に重要なものになっています。

少し専門的な話で難しくなりますが、特に内側アーチでは「後脛骨筋」や「長母趾屈筋」といった筋肉が上手く動かせなくなっている事が多く、横アーチでは「母趾内転筋」や「母趾外転筋」「小趾外転筋」といった筋肉の機能が低下している事が多いです。

外反母趾は足の見た目も悪くなり、横に張り出してしまった骨の部分が靴などに擦れて痛くなったりしますので、出来るだけなりたくないですね。

外反母趾は日ごろからのケアで予防できます。

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外反母趾予防の運動

外反母趾の予防には先ほど挙げた筋肉を中心にトレーニングやケアを行い、機能を保つ事で予防ができます。

足指じゃんけん

足の指でグー、チョキ、パーを作ります。

グーは全ての指を曲げて作りますが、足の付け根の関節からしっかり曲げるようにしましょう。

チョキは親指が上で他の4本が下のパターンと親指が下で他の4本を上に反らす2つのパターンどちらも練習しましょう。

パーは一番難しいのですが、指と指の間に隙間ができるように開きます。

自分の力では足の指を開けない人は、足の指の間の手の指を入れていき足の指が開く感覚を養うことから始めましょう。

タオルギャザー

タオルを足の指でたぐりよ寄せるメジャーな運動方法です。

椅子に座り、床にタオルを引きタオルの端に足の指を乗せます。

足の指を曲げてタオルを掴みたぐり寄せ、足を開きタオルを離す事を繰り返します。

足の指の機能低下で上手くタオルがつかめない人は、まずは足指じゃんけんをしっかり練習しましょう。

物を掴むにはその前に足を開く動きが必要です。

実は足の指でパーが出来なければ、うまくタオルギャザーの運動はできないのです。

ショートフットエクササイズ

足を床につけて椅子に座ります。

まずは足の親指だけを上に反らせます。そうすると足の内側のアーチ部分が引きあがります。

内側アーチが上がっている状態を維持しながら、親指を床にゆっくり下ろします。

親指の先の方の関節(足の第1、第2関節)を曲げないようにしながら、指の付け根部分を下ろすように動かします。

親指が床についたら、次に全ての指を付け根から床に押し付けるようにし、横アーチの部分をドーム状に盛り上げます。

この時も足の先の関節は曲げないようにしましょう。

この運動で足裏にある内在筋や内側アーチ、横アーチを構成する筋肉を刺激する事ができます。

紹介した運動は足の指の運動の一例ではありますが、やってみると意外と難しいものです。

特に近年では足の機能の衰えが目立ち、足に何かしらの痛みやトラブルがある場合は、細かな足の機能が使えていないケースが多いです。

外反母趾だけでなくその他の足のトラブル予防のためにも、足の運動を日常的に行った方が良いでしょう。

では、最後に今回の内容のまとめをしていきます。

まとめ

外反母趾の原因は靴にもありますが、根本的には足のアーチ機能の破綻です。

足の裏にある内側縦アーチと横アーチの構造が崩れる事により、外反母趾になってしまいます。

内側縦アーチが崩れる事で「扁平足」になり、親指側にかかる負担が減ってしまう事や、横アーチが崩れる事で「開帳足」になり、足の付け根が外に広がってしまうために外反母趾へと移行してしまうのです。

外反母趾予防のためには、足のアーチ構造を保つ事が重要です。

今回ご紹介した足の指のエクササイズを日常的に行うようにして、外反母趾の予防に役立てて下さい。

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