歩き方が変わるだけで痩せて不調も改善。上手な「歩き方」とは。
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歩き方を習った人はほとんどいないでしょう。

歩く動作は1歳前後に誰に教わるわけでもなく、習得する動作です。

ただ歩くと言っても、歩き方は千差万別。

一人ひとりに違いがあって、その人なりの特徴があり、歩き方で誰なのかある程度分かる場合もあります。

そんな「歩き方」ですが、もちろん動作の効率が良い人も居れば悪い人もいます。

何が違うのでしょうか?

この記事では「歩き方の基本」と「上手に歩くためのコツ」について解説していきます。

「歩き方」の基本

歩く時の基本は、①踵で接地出来ているか、②足裏全体で体重を支えた時に骨盤の位置が持ちあがっているか、③足の指(主に親指)で蹴り出せているかの3点です。

踵で接地

歩行で一歩脚を前に出したら、踵から接地します。

ほとんどの人が無意識で出来ている事が多いのですが、この踵で接地した時に膝をしっかり伸ばしておく事が重要ポイント。

歩行のように次から次へと脚が前に出せるのは、この踵で接地して始まる「足の転がり運動」があるからです。

前に進むためには、足の一番後ろにある踵で接地して、徐々に足裏から足の指の方へと前に重心が移動させますが、この重心移動を円滑に行えるのは、足を転がすように使うからです(専門用語でロッカーファンクションといいます)。

この足の転がりをうまく使うためには、スタートの位置である踵を最初に接地する必要があるわけです。

足裏全体で体重を支えた時に骨盤の位置を持ち上げる

踵で接地して、重心を前に移していくと足の裏全体で体重を支える所がきます。

この時に足にも体重が一番乗る所になるのですが、ここでの支えの時にも膝が伸びて骨盤の位置を持ち上げている事が重要です。

骨盤の位置を持ち上げる意味は、「位置エネルギー」を使うためです。

位置エネルギーとは、物体の位置が高くなる程に強いエネルギーを持つという物理の法則です。

これは重力の関係で起こるのですが、この位置エネルギーを使う事で、自分の筋肉で作る力を最小限に出来るわけです。

歩行の目的は移動する事です。

移動に力を使ってしまい、移動した先で仕事が出来なかったら本末転倒です。

疲れない歩き方は、自分の重さをうまく使う事です。

足の親指で蹴り足を作り出せているか

足裏全体で体重を支えた後には、しっかり股関節から脚が後ろに引けているかが大事なポイントになります。

その目的は蹴り足で前に進む推進力を作るためです。

地面に接地した状態で脚が後ろの方にくると、足首の関節を起点に地面との反発力が生まれます。

この反発力が蹴り足の推進力の正体です。

蹴り足の力をこのように作り出せるとふくらはぎの筋肉は最小限の働きで良くなりますが、うまく出来ていない人は歩くとふくらはぎがパンパンに張ってきます。

物理的な力を使えない分は自分の筋肉の力で生み出すしかないためです。

この蹴り足では、親指側で体重が抜けているかも大事なポイントです。

反対側の脚に体重を移動させるので、歩く時の重心の軌跡は親指側になりますが、ここがうまくいかずに小指側で最後の蹴り足をしている人も多いです(特に女性)。

左右の脚にスムーズに体重移動して歩くためには親指側での蹴り足が必要で、これが出来ていないと歩行時のバランスが乱れやすく、運動効率が悪くなります。

バランスが不安定なために無駄に筋肉の緊張が発生するので疲れやすくなるんです。

基本的な歩き方のポイントについて解説しましたが、さらに上手に歩くためのポイントについて解説していきます。

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上手に歩くポイント

背骨で衝撃吸収できているか

人間の身体で一番重要な所は背骨です。

背骨には衝撃を吸収する機能があります。

歩く時には地面から自分の体重分の反力が返ってきます。

この反力を背骨で吸収出来ていると、その他の筋肉や関節の負担が最小限になります。

ポイントは背骨を伸ばして使う事です。

猫背姿勢では背骨のカーブが機能しなくなり、衝撃吸収機能がうまく使えません。

背筋を伸ばして歩くだけで身体の負担が減ります。

背筋を伸ばす時に一つだけ注意点があります。

背中の筋肉で固めない事です。

感覚的な話になりますが、背筋を伸ばして背中の筋肉の緊張を緩めましょう。

姿勢を良くというと、身体を反らすようにする人がいます。

この感覚で伸ばしてしまうと背筋に力が入ってしまい、結果的に背骨の動きまで固めてしまうため、衝撃吸収がうまくいきません。

「頭から吊り下げられているような感覚」または「身体の中心から上下に伸びる感覚」なんかでやると上手く行えます。

上肢は脱力出来ているか

当然ですが、歩く時は反対の手足が同時に前に出ます。

これはバランスを取るために生じる動きです。

右脚で生じる回旋力に対して、左手を出すことで反対の回旋力を生み出し、打ち消しているわけです。

この腕の振りをうまく行えるポイントは脱力で、特に上半身の脱力が出来ているかになるのですが、ココのポイントでも重要なのは「背骨」になります。

腕と脚で生じた回旋力はどこで打ち消し合うのでしょうか?

腕と脚の中間ポイントになる背骨です。

背骨の柔軟性が大事なわけで、背骨が柔軟に使えている人は自然に腕の脱力も出来ている人が多いです。

普段から腕や肩周りに余計に力が入っている人は、「背骨で立つ感覚」を意識してみると力が抜けやすくなります。

身体の中心にある背骨で立って、その体幹の軸に両腕が吊り下がっているような感じを試してみると肩周りの緊張が抜けやすいです。

肩周りの筋肉の緊張が抜けたら、体幹を左右に振ってみて腕がしなりながら遅れて動き出せば脱力できていると思います。(僕がイメージするのはでんでん太鼓です)。

時々ウォーキングしている人で腕に重りを持って歩いているのを見かけますが、僕個人としてはあまりオススメしません。

腕や背骨も上手に使ってしなやかに歩く全身運動にした方が良いと思います。

腕を鍛えたいなら別にトレーニングした方が良いでしょう。

まとめ

いかかがでしたか?

普段の自分の歩き方を気にする事なんて、脚や膝などが痛くならないと気にしないでしょう。

でも、歩きは人間が一番行う基本的な動きなので、歩き方も非常に大事なはずです。

歩き方の基本は、①踵で接地して②足裏を転がるように前に進みながら、中間点で一度身体を上に引き上げて③落下するエネルギーを使いながら親指側で蹴り足を行う事で前に進む力を作って歩きます。

物理的な力を上手く使う事でエネルギー効率の良い歩き方が出来ます。

エネルギー効率が良いという事は身体にかかるストレスも少なくて済むので、身体を痛めるリスクも少なくなります。

さらに上手に歩くためには背骨を意識する事が重要で、背骨で立つ感覚で全身に余計な筋肉の緊張を起こさないようにする事がポイントになります。

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