いざ寝ようと思ってもなかなか眠れない事ありませんか?
寝たいのに寝つきが悪いとイライラしてしまったり、寝ても寝た気がしないなんて事もあったりします。
寝つきが悪い人は睡眠薬などに頼ってしまう人も多いのではないでしょうか?
できれば薬なんて飲まずに寝たいところです。
薬を飲まずに寝つきを良くするにはどんな方法があるのでしょうか?
この記事では寝つきが良くなる習慣についてご紹介していきます。
目次
寝つきが良い人と寝つきが悪い人の差は2分
まず知っておきたい知識として、こんな実験結果があります。
寝つきが良い人と寝つきが悪いと自覚している人を集めて、入眠するまでの時間を計測した実験です。
この実験結果は寝つきが良い人は眠るまで平均7~8分であり、寝つきが悪いと自覚している人は平均で10分前後。
寝つきが良い人と悪い人の差は約2分しか違いがなかったわけです。
いつまで経っても眠れない人はいますが、ちょっと寝つき悪いなと感じている程度であれば、意外と早く寝ているわけです。
寝つきが悪いなと思っている人でも、自分では気づかない内に入眠しているわけで、あまり気にしすぎなくても良さそうです。
どちらかというと寝つきが悪いというよりは、眠りの質が悪いという事でしょう。
それでは、寝つきを良くするための対策について解説していきます。
寝つきが良くなる方法
就寝時間を固定する
まずは基本中の基本から。
一日の生活リズム、特に就寝時間と起床時間を固定しましょう。
可能であれば22~23時頃に就寝し、翌朝6~7時頃に目覚めるのがベストです。
この生活リズムであれば睡眠時間を8時間確保できますので、十分に睡眠時間もとれています。
私たちの身体の中には体内時計があり、ルーティンの生活を行っていれば自然とその生活リズムになっていきます。
これを活用すれば就寝時間に眠くなり、自然と起床できる身体になっていきます。
地球の自転と公転で太陽の位置が変わることで朝と夜とがあり、四季があります。
太陽とともに起きて、沈んだら寝る準備をしていく。
これが自然から授けられた身体の特徴です。
朝日の光を浴びると身体は覚醒し、体内時計がリセットされます。
太陽の光を浴びた14~16時間後に体内でメラトニンが出されて、眠気を感じるようになるわけです。
まずは、生活リズムを固定して規則正しい生活リズムにしてみましょう。
とはいっても、仕事の関係で夜間に働いてくれている人や勤務の都合生活リズムが固定できない人はいるでしょう。
むしろ、そのような人たちこそ睡眠障害になってしまいます。
そのような人たちは以下に挙げる、眠くなる特性を利用していきましょう。
入浴時間を寝る90分前に設定する
眠気は体温との関係が深いです。
体温は覚醒時よりも睡眠時の方が低く、活動しなければならない日中は体温が高く、休息時には体温を下げて休みます。
スポーツをする時にウォーミングアップをするのは、体温を上げた方が動きやすくなるかたです。
これと同じ理屈で、覚醒時は睡眠時よりも体温が高いと覚えておきましょう。
人間の体温調節は発汗で行いますが、もう一つ手足での熱放散によって行われています。
体温を下げる時には手足の温度を上げて抹消から熱を放出するわけです。
通常、覚醒時は皮膚温度と深部体温では、深部体温の方が2℃ほど高いのですが、入眠時にはこの差が2℃以下になるようです。
寝る前に熱を下げるために、手足が暖かくなり熱放散をすることで深部体温が下がり、この時に自然と眠気が訪れてスムーズに入眠します。
この体温の特性を最大限に利用し、寝つきを良くするための方法が「入浴」です。
お風呂に浸ると一時的に深部体温も上昇します。
人間の身体はホメオスタシスが働いて、できるだけ同じような状態を維持しようとする力が働きますので、一時的に体温が上昇するとその後に体温を元に戻そうと体温を下げようとする力が働きます。
つまり入浴で体温を一時的に上昇させる事で、その後に体温が下がりやすくなって眠気を引き起こすという事です。
その体温が下がってくる時間が、入浴後90分頃になっています。
寝つきを良くしたいのであれば、眠りたい時間の90分前に入浴を済ませましょう。
この時の入浴は深部体温を上げることが目的なので、15分くらいは湯舟に浸かると良いでしょう。
帰宅してすぐに眠りたい場合は、シャワーで済ませると体温が上がりすぎずに眠気がきやすくなります。
食事は3時間前に済ませる
質の良い眠りの為には、胃腸の消化活動がある程度終わっている事が重要です。
食べてすぐ寝ると胃や腸に食物が残っているため、身体は消化をしなければならないし、身体も休めなければならないといった矛盾を抱えてしまい、うまく休めません。
消化不良を起こし、寝たはずなのに身体はだるく、疲れは取れず、胃腸もスッキリせずと眠りの質はかなり落ちてしまいます。
食事をして、消化が一段落するまでは約3時間です。
寝たい時間から逆算して、寝る3時間前には食事を終えたいところです。
ただ、帰宅するのが遅くなって夜にゆっくりと時間を取れない人も多いでしょう。
その場合は、夕食はガッツリ食べずに軽めの食事で済ませると、消化にかかる時間を短縮できます。
疲れて帰ってきてやっとの食事なので、夕食はしっかり食べたいという気持ちもわかりますが、その場合は朝食にがっつりとした食事をするように変えていきましょう。
眠りの質を優先している分、生活習慣が身に付いたら朝起きるのもさほど苦労しなくなります。
早起きして、朝食でエネルギーチャージして仕事や学校に行く。
この生活スタイルを確立できると日中をエネルギッシュに過ごせます。
運動などで身体を動かしておく
適度な運動で身体を動かすのも寝つきを良くします。
運動して筋肉を使った日はよく眠れたというのは体感的に知っている人も多いと思います。
適度な運動は身体がほぐれて、ストレス発散にもなり、眠りの質を上げるのに効果的です。
入浴は睡眠の90分前にと前述しましたが、運動はその前までには終わりたいところです。
入浴前に運動をする事で、さらに体温が上昇し、体温が下がっていくタイミングで眠気がきてくれるので、スムーズに入眠できるはずです。
激しい運動は覚醒してしまうので、夕方から夜は軽めの運動の方が好ましいですが、激しい運動をする方は、その後のクールダウンをしっかりするようにしましょう。
就寝1時間前はブルーライトなどの光の量を調整する
眠気は光の量とも関係しており、目から入ってくる光の量が少なくなると眠気を感じるようになっています。
目安としては就寝時間の一時間くらい前から少しずつ暗くしていく工夫をすると、眠気が訪れて寝つきが良くなります。
近年ではスマホやパソコン、ゲームなどで目から入る光の刺激量が増えているので、脳が興奮状態になったままで、寝つきが悪くなっている人が多いです。
寝る前には、電気製品の使用を控えて、本で読書する事や一日を振り返って日記を書くなど心穏やかに過ごせる時間を作ると自然と入眠しやすくなるはずです。
瞑想で脳をリラックス
いざ寝ようとした時に考え事をしてしまい、それが気になってなかなか眠れなくなったという経験はないでしょうか?
眠りのスイッチを入れるためには「できるだけ脳は使わない」事が重要です。
眠くないときには羊の数を数えるというのも、考え事などをせずに数を数えるという単純作業をして、頭を使わないようにすることから来ていると思います。
人間の特性上、何もしない時間が訪れると、つい過去の出来事や仕事や家庭の事など考え事が浮かんできていしまいます。
そこに不安などが付いてくると、ついつい考え込んでしまって眠れなくなるわけです。
脳を休めるために、瞑想を利用して頭をからっぽにすることが寝つきを良くしてくれます。
自分の呼吸に意識を向けたり、頭に浮かんできた様々な事を評価せずに、再度考える事をやめるようにして、「今この時」に意識を向ける事に集中します。
最初の内は慣れないので、うまくできないかもしれませんが、瞑想も続けることでコツみたいなのを掴むことができます。
まとめ
寝つきが良い人と悪いと思っている人の違いは意外にも2分ほどしか違いがありません。
寝つきを良くするには、就寝時間と起床時間を固定し、規則正しい生活を送る事が基本です。
就寝時間に眠気がくるようにするには体温がカギです。
体温が下がり出すと眠気がくるメカニズムを利用して、入浴時間や運動などで一度体温を下げて、体温が下降してくるタイミングで眠りにつきましょう。
運動であれば就寝2時間前、入浴は90分前、60分前から徐々に光を暗く調整しながら、読書や瞑想、ストレッチなど心身をリラックスするように持っていき、ベッドに入るという生活が出来るとベストです。