「歩き始めに踵(かかと)が痛くなる」、「長く歩いたり、走ったりすると踵が痛くなる」など踵の痛みで悩んでいませんか?
足裏の踵部分が痛いのは足底腱膜炎(そくていけんまくえん)が原因となっているかも知れません。
ひどい場合には立っているだけでも痛みが出てしまう場合もあります。
足に体重が乗るだけでも痛くなるのであれば、生活に支障が出てしまいます。
この踵の痛みは足裏やふくらはぎのストレッチやマッサージを行う事で治せます。
今回は踵の痛みの原因となりやすい足底腱膜炎の原因や治し方について説明していきます。
かかとの痛みの原因は?
踵の痛みの原因は色々とありますが、一番起こりやすいのは足底腱膜炎でしょう。
足の裏の踵部分に痛みがあったり、その部分を押すと痛みがある場合は足底腱膜炎を疑います。
足底腱膜は足の裏にある組織で踵にくっついています。
この足底腱膜の役割は、足にかかった体重を足裏全体に分散させる事です。
硬いコンクリートやアスファルトで歩いたり、走る運動をすると足の裏にかかる負担もかなり大きくなってしまいます。
このストレスが多くなる程、足底腱膜に炎症が起きる可能性が高くなってしまいます。
その他にも足底腱膜自体が硬くなっている場合、足底腱膜がくっついている踵の骨の部分に過度な牽引力がかかってしまいます。
その刺激で足底腱膜に炎症を起こす事もありますし、加齢変化で踵の骨の部分に骨棘が出来てしまう事もあります。
また、靴のクッション性が硬い場合にも踵の部分への負担が大きくなってしまい、足底腱膜炎を起こす原因となってしまう事があります。
このように足底腱膜に負担がかかる要因は様々あります。
しかし、それでも足底腱膜を起こす人とそうでない人の違いはなんでしょうか?
それはやはり足底腱膜自体の柔軟性の低下や足のアーチ構造の破綻の2つが挙げられるでしょう。
硬い靴を履いたり、アスファルトなどの硬い地面をたくさん歩いても、足底腱膜や足のアーチ構造がしっかりしており、荷重をキチンと分散させる事が出来ているのであれば、足底腱膜に問題が起こることはありません。
次の項目では、足底腱膜の柔軟性のチェック方法をみてみましょう。
足底腱膜の柔軟性チェック
足底腱膜の柔軟性のチェックを簡単にしてみましょう。
一番簡単なのは、足底腱膜に直接触れることです。
足の裏の真ん中辺りを触れて硬いのであれば要注意。と言いたい所ですが、一般の方たちには硬さの判断が難しいでしょう。
自分の足の裏の硬さが当たり前であり、その他の比較対象がないので自分の足底腱膜が硬いか分からないのです。
一つの目安としては押した時の痛みがあるかどうか。
硬くなっていると、押されると痛かったりします。
しかしこの痛みだけが指標ではちょっと分かりにくいですよね?
そこで、足の親指を大きく上に反らします。
親指が十分に反る可動域がない、もしくは親指の付け根部分が指を反らした時に足裏の方に下がってしまう場合は足底腱膜に硬さがあると判断しても良いでしょう。
足底腱膜の硬さが分かったら次は柔軟性改善のためのストレッチやマッサージの方法をご紹介します。
足底腱膜炎のセルフケア
マッサージ
足底腱膜のマッサージ方法は一方の手で足の指を反らして、もう一方の手で足の裏を踵から足指の方向に軽く圧迫しながら動かします。
特に踵側の所を重点的に行うと良いでしょう。
ストレッチ
①足底腱膜のストレッチ
正座の姿勢を取り、足指を反らして足先を立てます。
その姿勢のまま30秒ほどキープしましょう。
②アキレス腱のストレッチ
アキレス腱やふくらはぎの硬さがあると足底腱膜にかかる負担が大きくなります。
まず段差に足の前側だけ乗せ、踵側には支えがない状態にします。
その状態から踵側を下に降ろすようにして、その状態で15秒ほどキープ。
一度踵を上に引き上げてつま先立ちの状態にして、再度踵を下に降ろしてストレッチを繰り返します。
まとめ
足裏の踵の痛みは足底腱膜炎が原因になる事が多いです。
足底腱膜炎は足底腱膜やアキレス腱、ふくらはぎの筋肉などが硬くなっていると起こりやすくなります。
痛みは炎症が起きているので、自然経過でよくなってきますが、根本の原因となっている足の柔軟性は改善した方が良いでしょう。
足底腱膜やアキレス腱のマッサージやストレッチを行い、負担を軽減してあげると踵の痛みは改善します。