腰椎分離症でやってはいけないNG行動
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腰椎分離症は成長期に起こりやすい怪我の一つで、スポーツをしている子供に多く発生する怪我です。

この怪我は初期の段階でちゃんとした治療をする事が重要で、無理をして治療開始の時期が遅れてしまうと最悪の場合治らなくなってしまいます。

腰椎分離症は身体を反らしたり、捻ったりすると痛みが出る特徴があるので、この症状がある場合は早めに整形外科を受診した方が良いでしょう。

腰椎分離症と診断されたが、何をして良くて、何がしてはいけないかが分からないと不安ですよね?

今回は腰椎分離症でやってはいけない事や治療のためのストレッチについてお伝えしていきます。

腰椎分離症でやってはいけない事

腰椎分離症でやってはいけない動作は、身体を「反らす」「捻る」動作です。

これは腰椎分離症というものを理解してもらえば何故か分かると思います。

腰椎分離症は名前からは少し連想しづらいですが、簡単に言うと腰椎の「疲労骨折」です。

腰椎の後方部分でリング状になっている椎弓という部分に負担が蓄積した結果に起こります。

腰椎を左斜め後方から見た場合

この部分に負担がかかる動作は、上半身の身体の重みが後方にかかってしまう「腰を反らす」動作と分離症を起こしている側への身体を捻る動作で負担がかかってしまうという事になります。

もう一つ腰椎分離症でやってはいけない行動があります。

それは「痛みを我慢して無理矢理スポーツ活動を続けること」です。

腰椎の椎弓という部分は細くて骨の強度はやや弱い所になり、成長期で骨がしっかりしていない小学生高学年~高校生の年代でスポーツをしている子に良く起こる怪我です。

腰椎分離症は初期の段階でしっかり治療をする事が大事で、ここで無理をしてしまうと後で骨の治りが悪くなり、最悪の場合は骨がくっつかないという事も起こり得ます。

この年代で腰を反らしたり捻ると痛みが出る場合は腰椎分離症が疑われますので、整形外科を受診した方が良いでしょう。

診断にはMRIやCTで骨の状態を確認してもらうと良いでしょう。

レントゲンでは初期の段階の分離症は分かりにくく、診断がつかない場合があります。

次は腰椎分離症の治療方法を説明していきます。

腰椎分離症の治し方

腰椎分離症の基本的な治療法は安静です。

スポーツ動作の中止というと嫌がる人が大半なのですが、腰椎分離症は骨折の一種です。

腕や足の骨が折れているのにスポーツ活動を続ける人はいないですよね?

まずは骨の状態を良くするために負担になる事はしないという事が大原則です。

スポーツ活動を中止し、その間に身体の柔軟性や筋力トレーニングを行い、腰椎に負担のかからない身体にしていく事が治療方針になってきます。

ただし、年齢によっては例外もあります。

小学6年や中学3年生など最高学年で、今まで練習に励んできた目標とする大会が間近の時は、スポーツ用のコルセットを装着してスポーツ活動の継続をする場合があります。

しかし、この場合のリスクは知っておいてもらわなければなりません。

無理にスポーツ活動を継続すると骨がくっつかなくなるリスクがあるんです。

これは病期(疲労骨折の進行度)によって変わってきます。

骨の癒合率(ゆごうりつ)
 初期→94%
 進行期→27~64%
 終末期→0%

無理して病気の進行度が進んでしまうと、骨のくっつく可能性がだんだん少なくなってきてしまいます。

初期であれば3カ月程度の安静でほぼ骨の状態も落ち着き、スポーツ動作の復帰ができますが、進行期では長くて半年程かかってしまう場合もあります。

終末期になってしまうと0%。

骨がくっつかなくなってしまいます。

終末期では骨はくっつく事はないので、スポーツ用のコルセットを装着して、痛み止めの薬で痛みをコントロールしながらスポーツ動作の継続を判断されます。

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腰椎分離症になる子ども達には共通点があります。

それは「身体が硬い」事です。

筋肉の柔軟性がないために腰への負担が分散できずに疲労骨折になってしまいます。

腰椎分離症を治すためには身体の柔軟性の改善が必須です。

どの筋肉の柔軟性を改善すれば良いのかは次の項目でお伝えします。

腰椎分離症のお勧めストレッチ

腰椎分離症を治療する上で、特に重要な筋肉は「腸腰筋」「大腿四頭筋」「ハムストリングス」です。

この3つの筋肉はどれも骨盤にくっついている筋肉で、柔軟性がないと骨盤の動きが制限されてしまい、腰椎部への負担が大きくなってしまいます。

以下にストレッチ方法と柔軟性の目標を示していきます。

腸腰筋

膝を立てて仰向けに寝ます。
一側の脚を太ももがお腹にくっつくように抱え込みます。
そのまま太ももとお腹が離れないようにして、反対側の脚を伸ばします。

この時「膝がしっかり伸びきっても浮かなければ」OKです。

脚が浮くようであれば腸腰筋の柔軟性が足りません。

ストレッチ方法はこの姿勢をそのまま保持する事で腸腰筋のストレッチになります。

大腿四頭筋

うつ伏せに寝て、一側の足首を持ってお尻に引きつけます。
「踵がお尻につく」ようであれば、柔軟性はOKです。。

ストレッチ方法は腸腰筋同様に、同じ方法でストレッチになっています。

ハムストリングス

立位体前屈を行います(立った状態で身体を前に倒し、手を床に伸ばします)。
「掌全体で床をタッチ」できれば柔軟性はOKです。
最低でも指先が床について欲しい所です。

ハムストリングスのストレッチ方法は「ジャックナイフストレッチ」という方法が効果的です。

椅子に座り、太ももに胸をつけて足首を握ります。
太ももと胸をくっつけたまま立ち上がり、膝を自分の出来るだけ伸ばします。
その姿勢を10秒ほど続けた後、椅子に座ります。
これを10回繰り返します。

この3つの筋肉の柔軟性は特に重要なので、スポーツ活動休止中にしっかりとストレッチを行い、柔軟性OKの基準を満たすように努めましょう。

それでは最後に今回の内容をまとめていきます。

まとめ

腰椎分離症でやってはいけない動作は、身体を「反らす事」と「捻る事」でした。

腰椎分離症は腰椎の後方部分の椎弓という所の疲労骨折ですので、この部分に負担のかかる動作は禁止になります。

また、スポーツ活動を無理に続けるという所もNG行動。

骨がくっつかなくなり取り返しがつかない事もあります。

骨がくっつかないとずっと腰の痛みと付き合わなければなりません。

どうしてもスポーツ活動を休止できない場合は、医師に相談して継続する事もできますが、この場合はスポーツ用のしっかりとしたコルセットが必要です。

スポーツ復帰するためには3カ月程度の休止期間と柔軟性の改善が必要です。

特に重要な筋肉として「腸腰筋」「大腿四頭筋」「ハムストリングス」。

この3つの筋肉を重点的にストレッチしてスポーツ復帰に備えましょう。

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