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腱板断裂

腱板断裂の症状と原因。リハビリは何したら良いの?

肩を動かすたびに痛みがあったり、自分の力だけでは肩を上まで挙げられないという症上は腱板断裂かもしれません。

肩の痛みの原因は五十肩(肩関節周囲炎)か腱板断裂によるものが多いのですが、つい五十肩だろうと自己判断して病院に行かない人も多くいます。

五十肩か腱板断裂かの判断は自分では難しく、原因によって治療経過や内容も変わります。

放置して治ってくれれば良いのですが、逆に悪化してしまうと放置した期間が長いほど関節の動きが悪くなったり、筋肉の働きが悪くなったりと治療に要する期間が長くなってしまい治りも悪くなります。

今回は腱板断裂の症状や治療がどのように行われるかについてまとめています。

腱板断裂の原因

肩の腱板断裂が起こる原因は大きく分けて2つになります。

転んだ時に手をついたや重たい物を持ちあげた時など外傷や高い負荷が瞬間的に肩にかかった際に断裂を引き起こすパターンと特にきっかけなく身に覚えもなくいつの間にか断裂しているパターンがあります。

外傷などがある場合は腱板断裂になっても諦めがつきそうですが、特にきっかけもなく断裂しているのはなんか納得いかない気持ちになりそうです。

何故、特にきっかけもなく腱板断裂は起こるのでしょうか?

肩の腱板の役割は動きの自由度が高い肩関節を安定させる役割を担ってくれています。

肩が動くときに変な動きをしないように動く方向を誘導してくれるようなイメージで捉えてもらうといいと思います。

肩の動きは肩甲骨と腕の骨の上腕骨で主に動くのですが、姿勢の悪さで肩甲骨の動きが悪くなっていたり、肩周りの筋肉が硬くなる事で上腕骨の動きが悪くなってしまうと、肩の動きを誘導する腱板への負担も大きくなってしまいます。

動きがスムーズであれば誘導係もさほど負担なくできますが、動きが硬い、悪い状態を誘導するのはシンドイのです。

このような負担が日常的にかかってしまう事で微細なダメージが徐々に腱板に積み重なって損傷や断裂へと進んでいってしまいます。

腱板の特性の一つとして腱板には他の部位よりも痛みを感じる受容器が少ない特徴があります。

腱板は痛みを感じにくく設計されているんです。

これは言い換えると腱板は元々負担がかかりやすい組織として作られており、壊れる事が前提(多少壊れても良いように)作られた組織として捉えられます。

肩を動かすために自己犠牲しながら働いてくれる腱板はなんともけなげな組織ですね。

腱板断裂の症状は?

腱板断裂の症状は主に肩の痛みと動きの制限があります。

・肩の痛み

肩の痛みは先ほど述べたように、腱板自体は痛みを感じにくいように作られています。

腱板損傷、断裂があったからと言って必ずしも痛みが出ているとは限らないのです。

無作為に中高年層を選んで肩のMRI検査をした調査の結果では、痛みを訴えていない人達の中でも腱板断裂が確認されたそうです。

腱板断裂があるから痛みが出ているわけではなく、腱板断裂が起こった時の炎症による痛みもしくは腱板の機能不全(うまく役割が果たせない状態)のために他の筋肉や腱、靭帯への負担が大きくなって、他の部位が炎症を起こして痛みが出ているわけです。

腱板断裂があるから痛みが必ずあるわけではないという事は知っておきましょう。

肩の動きの制限

腱板断裂は肩の動きの誘導が上手くいかない場合が多いので、「自分で動かす時に肩が上まで挙がらない」という事が特徴です。

反対側の手で支えながらや他の人に動かしてもらう分にはまだ動くのに、自分では挙げられないのです。

また、肩を動かす途中(手の位置が肩の高さを超えそうな時)に痛みが出て、そこの高さを超えると痛みなく動かせたりするのも特徴です。

これらは腱板の働きが弱くなっているため、上腕骨側の誘導がうまくできずに腕を挙げられなかったり、腱板自体が肩甲骨と上腕骨に挟み込まれてしまったりする事で起きます。

そもそも腱板って何なの?

ここからは、肩の腱板についてもう少し詳しく説明していきます。

肩の腱板は4つの筋肉で構成されます。

それぞれ棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょっかきん)、小円筋(しょうえんきん)、肩甲下筋(けんこうかきん)という筋肉です。

肩の上側に棘上筋があり、前側には肩甲下筋、後ろ側に棘下筋と小円筋が位置しており、一番損傷しやすいのは上側の棘上筋になります。

この棘上筋は上側にあるので吊り下がっている腕の重みを常に支えていますし、動かす時は上腕骨側が上がってこないように押さえつけて腕の骨を回転させる働きをします。

肩甲下筋は前側の安定性に必要で上腕骨が前側に飛び出さないように押さえつけてくれます。

同様に棘下筋と小円筋は後方の安定性に関係しています。

肩の動きとしては、棘上筋は肩を挙げる動きの初期に働き、肩甲下筋は腕を内側に捻る動作、棘下筋・小円筋は腕を外側に捻る動作を行います。

棘上筋以外の筋肉は損傷する頻度は少なく、外傷など強い衝撃が加わった時に損傷する事が多いです。

治療、リハビリの考え方

治療は腱板損傷の程度によって判断されます。

腱板は自己修復する力はほとんどないので、断裂した状態は時間が経ってもそのままの状態です。

広範囲の断裂があり、肩が自分であまり動かせない場合は手術で腱板の修復をした方が良いでしょう。

3カ月~半年経過しても肩の動きに改善がみられない場合は手術を勧められるケースも多いと思います。

保存療法の場合は、腱板筋の働きを良くするような運動が勧められます。

腱板断裂の程度にもよりますが、残った筋肉の機能を強化していく事と肩やその他の関節の動きを良くする事で肩にかかる負担を軽減させるようなリハビリを実施していく事になります。

個々人で身体の特徴や損傷の程度は違いますので、その人に合った運動プログラムは近くの整形外科を受診し、理学療法士さんに指導してもらうと良いでしょう。

簡単な方法を一つ紹介しておきます。

まず、両脇を締めて拳をお腹の前にくっつけます。
親指は拳の上になるように出しておき、両方の親指に輪ゴムをかけます。
患側(痛い側)の手を外側に開いていくように動かし、元に戻すを繰り返します。

運動する時の注意点は、できるだけ力を入れないように動かす事。

腱板筋のようなインナーマッスルは、力を入れようとするほどもっと大きな筋肉であるアウターマッスルの働きが強くなってしまい、結果的にインナーマッスルはあまり使えていない事が起こってしまいます。

また、痛みの出ない範囲で反復運動をする方が効果的です。

負荷量を上げるよりは回数を多くする方が良いでしょう。

それでは最後に今回の内容をまとめていきます。

まとめ

腱板断裂は外傷によるものと腱板組織の劣化と日常生活での小さな負担の蓄積で特に誘因なく発症する事があります。

腱板自体は痛みを感じにくい組織なので、痛みはなくてもMRIを撮ってみたら腱板が傷んでいるのが確認される人もいます。

腱板の役割は関節の動きを誘導する事と関節を安定させる事。

腱板損傷が起こってしまうと関節が不安定になり、肩関節の動きをうまく誘導できなくなるので腱板やその他の筋肉や腱への負担も大きくなり、炎症が起こりやすくなってしまいます。

治療の方法は保存療法を勧められる人が多いと思いますが、断裂の程度が大きかったり、何カ月も自分で肩を動かすのが難しい人は手術を勧められる場合もあります。

それでは今回の内容は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

肩が痛い原因に多い3つの疾患

「何も心当たりがないのに肩が痛くなった。」という人は結構多いです。

でも、肩が痛くなってきたからって、すぐに病院に行く人は少ないです。

しばらく様子を見て、いよいよ肩が痛くて生活に支障が出てしまってから病院に行く人が大半でしょう。

「そのうち良くなるかなと思っていたけど、かえってどんどん悪くなってきたから(病院に)来た」と言う人はめちゃくちゃ多いんです。

肩の痛みの原因は人それぞれであり、軽度の炎症で数日したら痛みが引く人もいれば、どんどん痛みが強くなって肩の動きまで悪くなる人もいます。

自分の症状は病院に行った方が良いのか悩みますよね?

今回は何も心当たりがないのに肩が痛くなった人に起こる3つの原因についてお伝えします。

肩の痛みの原因

肩の痛みの原因はどんな事が考えられるのでしょうか?

主な原因を3つ挙げます。

肩関節周囲炎

いわゆる四十肩(五十肩)と言われているもので、40代~50代に発生しやすいのが特徴です。

文字の通り、肩関節の周辺組織のどこかの炎症という事になり、筋肉の腱や靭帯、関節包や滑液包の炎症が起きています。

痛みは特にきっかけもなく痛みが出始める場合がほとんどで、数日で痛みが良くなる人もいれば数週間~数カ月続く人もいます。

痛みが長く続く場合は徐々に肩の動きも硬くなってしまい、日常生活にも不便な場面が出る事もあります。

腱板断裂、腱板損傷

肩関節には腱板と言われる重要な筋肉があります。

この腱板はインナーマッスルと言われる肩関節の安定性に関わる筋肉で、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つから構成されています。

この腱板の筋肉の損傷は外傷によるものや(転んだ時に手をついた、物を持ちあげた時に肩でプチッと音が鳴ったなど)、明らかな原因がなく腱板筋肉の退行変性(加齢により徐々に脆くなっていくこと)で起こります。

石灰沈着性腱板炎

上の2つに比べたら頻度は少ないですが、急に肩の激痛が起こったらこれが考えられます。

肩関節の腱板内に沈着したリン酸カルシウムが石灰化する事で痛みが発症します。

痛みの出方は特徴的で、ある日突然に激痛が出て肩を動かすのが苦痛になります。

この石灰はレントゲンでも確認でき、整形外科では注射器で吸い取ってくれる処置をしてもらうと痛みが軽くなります。

肩の痛みの原因となる主なものはこの3つが挙げられます。

病院には行くべき?

結論から言うと、「病院は早めに言った方が良い」です。

理由は当たり前の事になりますが、「痛みの原因を特定できる事」と「早めに治療を開始した方が治りが早いから」です。

肩関節は動きの自由度が高い分、安定性という面では他の部位によりも不安定になりやすいのです。

肩が痛くなるという事は、その部分に負担が大きくなっているという事。

特に原因が思い当たらない状態で痛みが出たのであれば、姿勢が悪いや筋肉が硬い、関節の動きが悪いなどが原因で、日常生活での動作自体が肩の負担になっている事が考えられます。

また、腱板が傷んでいるのかどうかも重要になります。

腱板は肩関節の安定性に重要な組織ですので、腱板自体の損傷があるのであれば肩関節の安定性も下がってしまうという事です。

これらの事は診断を受けないと分かりません。

また、肩関節の動きが悪くなってしまうと元に戻るまでにかなりの期間がかかります。

肩の動きが硬くなり、日常生活にも不自由を来してしまうと半年~1年またはそれ以上に治療期間がかかる場合もあります。

何事もそうですが、早めの対処が結果的に早く治ることに繋がります。

治療法は?

保存療法と手術療法がありますが、基本的には保存療法が選択されます。

保存療法とは薬や痛み止めの注射や運動などで治していく方法です。

肩関節周囲炎や腱板断裂など痛みの原因によって細かな内容は変わってきますが、整形外科での治療では医師が処方した薬や注射で痛みを抑えて、リハビリで硬くなった関節や筋肉を動きやすくしていく事が行われる事が多いと思います。

よく「痛みを我慢してでも動かした方が良いですか?」と聞かれる事があるのですが、それは避けた方が良いでしょう。

痛みが出るという事は、損傷している組織にストレスが生じている場合がほとんどです。

そうしてしまうと、損傷している組織の炎症が長引いたり、さらに損傷してしまう事に繋がりかねませんので止めておきましょう。

人間って痛みを感じたら身体を守るために筋肉を硬くしてしまう特徴があります。

痛みを我慢して無理矢理動かしても、その後に身体の反応はより一層筋肉を硬くして関節を動かないようにしようとします。

せっかく痛みを我慢して動かしても良い事はほとんどないのです。

特に痛みが強い時期は極力痛みが出ないように注意して、痛みが出ない範囲をしっかり動かしておくくらいの対応で十分です。

肩関節の回復過程は、痛みが強い急性期(炎症期)→痛みが落ち着いたけど動かない(拘縮期)→少しずつ元の動きを取り戻していく(回復期)の3段階に分かれます。

炎症期をいかに早く終わらせるかがポイントで、痛み止めの薬と注射でコントロールしながら、硬い筋肉をほぐして血流を良くするようにしておきましょう。

最後に今回の内容をおさらいしましょう。

まとめ

肩の痛みの原因は主に3つ、①肩関節周囲炎、②腱板損傷・断裂、③石灰沈着性腱板炎が挙げられます。

これらの原因によって治療内容も変わりますので、整形外科を受診して診断を受けましょう。

早めに治療を開始すれば、その分後遺症(肩の動きの制限や痛みの慢性化)も少なくて済むので、結果的に早く治療期間を終える事ができます。

治療方法の考え方は痛みが強い時期には無理に動かさないにして、炎症の鎮静化を第一に考えましょう。

痛みが落ち着いたその後に関節の動きを良くする運動などを積極的に始めていくという流れになります。